ジャコメッティ展@新国立美術館【エトセトラ】

8月11日、祝日のである山の日に六本木にある新国立美術館で開催中の『ジャコメッティ展』を鑑賞してきました。ジャコメッティはスイス出身の彫刻家です。パリのモンパルナスにあるアトリエと故郷のスイスで制作していた20世紀を代表する彫刻家のひとりです。キュビスムやシュールレアリスムを通過して独自の表現にたどり着きました。ジャコメッティのその細長いシルエットは誰にも似ていません。一度見たら忘れなられない作品です。
1956年のヴェネツィア・ビエンナーレにフランス館の代表作家として出品しており、すで生前から国際的な評価を確立していましたが、本人は名声などには無頓着だったようです。今年の1月にハイムテキスタイル視察のためフランクフルトに行ったのですが、偶然ジャコメッティを観る機会に恵まれましたので写真を撮ったことを思い出します。「見えるものを見えるように」作るということは、実は不可能に近づく神をも恐れぬ行為とも言えます。だからこそ、人を引き付ける力があるのではないでしょうか。

giacometti 01
giacometti 02
献身的にモデルを努めた弟ディエゴ《大きな頭部》
献身的にモデルを努めた弟ディエゴ《大きな頭部》
ニューヨークの広場のために制作された《歩く男Ⅰ》
ニューヨークの広場のために制作された《歩く男Ⅰ》