ザ・リッツ・カールトン福岡【エトセトラ】
福岡の新たなラグジュアリーホテル
今回は、2023年に開業したリッツカールトン福岡は、福岡大名ガーデンシティの高層階に位置する、九州初のリッツカールトンのインテリアをご紹介します。新しいホテルだけあって、デザインも洗練されています。1階のアプローチでは、美しい生け花が設えられています。


伝統と現代が織りなすインテリアコンセプト
リッツカールトン福岡のインテリアは、「伝統とモダンの融合」がテーマ。福岡の伝統工芸や自然素材を現代的なデザインに昇華し、ホテル全体に温かみと洗練が共存する空間を生み出しています。館内を歩くと、随所に和のエッセンスが感じられ、まるで“現代の和邸宅”に招かれたような心地よさがあります。
デザイン監修は、オーストラリア・メルボルンのLAYAN Architects + Designersということです。なるほど、日本が考える和と違う感じですね。和モダンをミニマルに昇華した感じでしょうか。また、ディスプレイに竹細工や有田焼、漆器、陶器など地元職人によるアートや装飾が多用されているところも魅力的です。

ロビーで感じる和モダンの美学
ロビーに足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは無垢の木の温もりと、落ち着いた色調のインテリア。天井や壁には福岡の伝統織物をモチーフにしたアートワークが施され、静謐な雰囲気の中にも華やかさが漂います。大きな窓からは自然光が差し込み、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの空間です。


客室のインテリア
客室はゆったりとしたレイアウトが特徴です。床はフローリングにピース敷きの上質なカーペット。最近は全面カーペット敷きよりはピース敷きが多いと思います。無垢材の家具や柔らかな間接照明が、心からリラックスできる雰囲気を演出。窓からは福岡の街並みや博多湾の絶景が広がり、非日常のひとときを堪能できます。

地元家具ブランド「Ritzwell」
客室やラウンジには、福岡発の家具ブランド「Ritzwell(リッツウェル)」のソファやテーブルが使われています。シンプルでありながら、手仕事の温もりと美しい曲線が際立つデザイン。


バスルーム
バスタブには、日本の高級バスタブブランド「JAXSON(ジャクソン)」。JAXSONは国内外の一流ホテルで導入されているメイド・イン・ジャパンのブランドです。水栓金具(蛇口・シャワー)には、ドイツのラグジュアリー水栓金具メーカーの「ドンブラハ(Dornbracht)」。ブロンズや銅色の仕上げが特徴的な水栓金具が使われており、洗練された和モダン空間に調和しています。バスルームの壁や洗面カウンターには、ブラジル産の希少な大理石「モンテカルメロ」が使用されています。
アメニティはフランスの高級フレグランスブランド「Diptyque(ディプティック)」が全室で使用されています。


窓装飾は電動ロールスクリーン
客室の窓装飾には、遮光性の高い電動ロールスクリーンと、やわらかな光を通すシースルー生地のスクリーンが採用されていました。壁面のスイッチで開閉操作します。
最上階クラブラウンジの特別な空間
最上階のクラブラウンジは、まさに“天空の隠れ家”。大きな窓からは福岡のパノラマビューが広がり、昼と夜で異なる表情を見せてくれます。インテリアは落ち着いた色合いと上質な素材でまとめられ、特別な時間を過ごすのにふさわしい空間です。朝食もこちらでいただけます。




2023年開業ということもあり、ニュートラルカラーをベースに、旬のブルーやグレー、淡い木目が調和しています。自然光と相性の良い、透明感あるトレンドカラーを取り入れたインテリアです。トレンド感がありつつ、普遍的な上質さと土地の個性が感じられて素敵なホテルでした。