カーテンの種類とスタイルの選び方【豆知識】

カーテン生地による分類

カーテンは厚手のドレープカーテンと薄手のカーテンを二重吊りにする場合が多いと思います。厚手カーテンをドレープカーテンといい、薄手カーテンはシアーカーテンと呼んでいます。
一般的には、薄手カーテンをレースカーテンということが多いのですが、レースとは実は編み物のことなのです。ですから、英語で「透き通る」という意味のシアーの方が薄手カーテン全般の意味としては合っていると言えるでしょう。
今回はドレープカーテンとシアーカーテンのそれぞれ代表的な生地の特徴と、縫製スタイルについてご紹介します。

ドレープカーテン

ジャガード織

ジャガード織とはジャガード織機による織物で、個々の糸を独立して制御できる、複雑な図案を表現できます。ジャガード織カーテンは、その複雑なデザインと繊細で高級品から、比較的安価なものまでバリエーションが豊富です。

ドビー織

ドビー織機で織った織物のことです。特徴はジャガード織と比べて複雑な柄ができないという特性があります。ドビー織はストライプ・チェック・無地などの単純な柄に使用されています。

風通織

二重織りの一種で、表裏に違う色の糸を使い、模様の部分が重ね織りになり表と裏に同じ柄が反転して、異なる色で表れるように織ったもの。ベースの部分は二重なので、ボリューム感と独特の風合いがあります。

シアーカーテン

ラッセルレース

ラッセル機で編まれるレースのこと。ラッセル機はメッシュや複雑な柄などを高速で編むことができ、日本では出荷量が多いので薄手カーテンをレースと呼ぶようになりました。

エンブロイダリーレース

エンブロイダリーとは「刺繍」の意味。生地に刺繍をした薄手カーテンのことです。裾の部分に刺繍を施したものを絵羽柄といいます。刺繍が多いと高価な傾向があります。

オパールプリント

2種類の繊維素材で織られた生地に、薬品(硫酸)でプリント処理すると一方の繊維素材(天然素材・再生繊維)が溶けて、一方の繊維素材(ポリエステル)だけが残り、薄い透かし模様ができる加工したものです。

スタイルによる分類

カーテンのスタイル

プリーツカーテン

プリーツカーテンとは、カーテンの美しいウェーブを作るために生地をつまんでヒダを取って縫製したカーテンのことです。カーテンの縫製で一番ベーシックなスタイルです。ヒダを作ることでカーテンを開けて寄せた時に美しくまとまります。3つ山ヒダ・2つ山ヒダ・ギャザーヒダなどがあります。

フラットカーテン

ヒダをとらないカーテンスタイルで、シンプルな印象です。デザインを見せたいタイプの生地に採用されることが多く、カジュアルなイメージになります。

ハトメカーテン

カーテンの上部に一定の間隔にハトメ金具で穴をあけたスタイルのカーテンです。装飾カーテンレールのポールに通して吊します。生地の素材感やデザインが楽しめるフラットなデザインです。

タブカーテン

カーテンと共生地または別布で装飾カーテンレールのポールを通すタブを取り付けたスタイル。カジュアルなスタイルになります。

レースカーテンスタイル

センタークロス

両開きに近い見た目ですが、吊元の中央部分を突き付けした開閉しない固定のスタイルです。縦長になりますので掃き出し窓に取り付けします。共生地フリルやトリム等の装飾を付けることが多いので愛らしい雰囲気になります。

セパレート

複数ピースの連続したカーテンで、リボンやタッセルでとめる開閉しない固定のスタイルです。共生地フリルやトリム等の装飾を付けることが多いので愛らしい雰囲気になります。横長になりますので腰窓に取り付けします。

カフェカーテン

目隠しとして使われるスタイルです。上部を筒状に縫製したものや、アイレットホールがあるタイプをテンションポールなどに通して設置することが多いです。

スカラップ

スカラップとは、下部や側面に取り入れられる波状のデザインのことで、スカラップカーテンは裾部分に共生地フリルやトリムをつけた開閉しない固定のスタイルです。共生地フリルやトリム等の装飾を付けることが多いので愛らしい雰囲気になります。横長になりますので腰窓に取り付けします。