二人のアアルト展@世田谷美術館【エトセトラ】

緊急事態で都内の美術館が休館に追い込まれ、見ることができなかった展覧会もいくつかありました。6月に入り、人数制限での開館。多くの美術館が予約制を導入しています。今回の展覧会タイトル『アイノとアルヴァ 二人のアアルト』です。

これまでアルヴァ・アアルト展として開催されてきましたが、公私共にパートナーとして協働してきたアイノの仕事の重要性が改めて紹介されています。ヘルシンキ工科大学で建築を学んだアルノですが、当時は女性が建築家として活動することは容易ではありませんでした。アアルトの設計事務所でアシスタントとして勤務することになり、のちアルヴァと結婚して様々なプロジェクトに挑みました。

二人の活躍は国際的な広がりを見せます。1939年にはニューヨーク万国博覧会でのフィンランド館のデザインをコンペで賞を獲得しました。一方で、社会的な意識の高かったアイノは労働者向け住宅や児童福祉施設、病院などの社会福祉に関わる仕事にも熱心に取り組みました。現在でも世界的な家具メーカーのアルテックの創業に携わったアアルト夫妻ですが、アイノはその初代アートディレクターとして采配を振るいます。アルテックは創業当時から環境を考慮し、また人が触れる部分には木材を使用するなど機能性と同時に、量産を可能にしたデザインを追求しました。二人の多岐にわたる仕事の一部でしたが、取り上げたプロジェクを丁寧に見せる展示で興味深い内容でした。

展覧会場前:今なお愛されるアアルトデザイン
展覧会場前:今なお愛されるアアルトデザイン
機能的でモダンなデザインの家でありながら温かみのあるマイレア邸
機能的でモダンなデザインの家でありながら温かみのあるマイレア邸
アイノが子供たちのためにデザインした家具
アイノが子供たちのためにデザインした家具
AALTO 06
設計を担当したMIT学生寮のための家具テキスタイル見本
ニューヨーク万国博覧会のフィンランドパビリオンの波型壁の木版を再現していました