軽井沢千住博美術館に行ってきました

2011年に軽井沢にオープンしたこの美術館は、1995年の第46回ヴェネツィアビエンナーレで東洋人として初の名誉賞受賞の日本画家千住博の美術館です。

こちらでは、作家の代表作である「ザ・フォール」だけを存分に鑑賞できる「The Fall room」があり、暗いトンネルを通ってくぐり抜けて向かいます。

トンネルは急なカーブになっているので部屋の入口に立った時に初めて作品が目に飛び込むドラマチックな展開となっております。

現在、千住作品の世界遺産の高野山金剛峰寺に奉納する襖絵が国内を巡回中です。(2020年に奉納されてしまうと、なかなか見ることができなってしまいます)
この美術館はとにかく通常の美術館という概念から遠いです。まず、自然光いっぱいの展示室?展示室という概念も当てはまりません。

美術館は作品を展示するための壁面があるために閉鎖的になりがちという問題が斬新なプランによって解消されています。

とにかく、ガラス面が多くて、とても見通しがいいのです。植物も多くあって、その向こうに作品があります。

そして、床が平らでない。ビー玉を置くと転がる感じです。

この美術館を設計したのは西沢立衛氏。2010年にSANAAとして、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞しています。

SANAAとして有名な建築にはあの金沢21世紀美術館やニューヨークにあるニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート(新現代美術館)やルーブル美術館の別館になるルーブル・ランスがあります。

SANAAとは別に西沢立衛建築事務所名義の建築では、十和田市現代美術館や豊島美術館、そして軽井沢千住博美術館です。

(美術館を列挙しているのは個人的な関心が強いからで、もちろん他もたくさんあります)

まだ、豊島美術館には訪問していないので是非行きたいと思っています。
館内は撮影禁止なので、カタログの写真を載せます。

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蛍光塗料で描かれた『竜神』はブラックライトで違う表情に。

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美術館のレイアウト(平面図)がおかしい。

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美術館外観:全く見えません。

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美術館外観:裏。屋根もこんな感じ。

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十和田市現代美術館

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美術館内部には光が降り注ぐ解放的な空間(カタログより)