ウェーブスタイルカーテンとは?特徴・対応レール・注意点を解説【豆知識】
ここ数年、インテリア系YouTubeなどでも見かけることが増えたのが、
カーテンの「ウェーブスタイル」です。
人気YouTuberさんの紹介をきっかけに、ヴェスタショップにもお問い合わせが増えています。
ウェーブスタイルは、一般的なカーテンのようにヒダを取らず、
均一なピッチで美しい波(ウェーブ)を出すことに特化したスタイルのカーテン(ウェーブスタイル)です。
すっきりとしたラインで、ファブリックならではの柔らかさも楽しめるため、
シンプルモダンなインテリアとの相性も抜群です。
もともとは「サイレントグリス」のウェーブカーテンとして知られているスタイルですが、
一見ミニマルでシンプルに見える一方で、
レールや生地選び・ピッチの取り方など、実は再現のハードルがやや高いという一面もあります。
この記事では、そのウェーブスタイルの基本と、採用するときのポイント・注意点をご紹介します。

ウェーブスタイルに必要なものは?
ウェーブスタイルをきれいに再現するには、
- ピッチ(フックの間隔)を一定に保てるカーテンレール
- ウェーブが出やすい「落ち感のある生地」
この2つがそろっていることが大前提になります。
ここではまず、ウェーブを均一に保つための「ピッチキープ」の仕組みと、対応しているカーテンレールのシリーズをご紹介します。
均一なウェーブをつくるカギは「ピッチキープ」
ウェーブスタイルは、ヒダ山をつくらずにフラットなカーテンを一定のピッチで並べることで、きれいな波形を出すスタイルです。
そのためには、
- フック同士の間隔(ピッチ)を
- 最初から 均一にキープできる仕組み
が必要になります。
この「ピッチキープ」には大きく分けて2種類あります。
- レールの中に仕組みを内蔵した「ピッチキープテープ」タイプ
- レールの外側にコードを取り付ける「ピッチキープコード」タイプ
どちらも目的は同じで、「ランナーの位置を等間隔に保ち、フラットカーテンをきれいなウェーブに整列させる」という役割を持っています。
ピッチキープテープ内蔵レール
まずは、レール内部に「ピッチキープテープ」が組み込めるタイプです。
対応している主なレールは、
- ネクスティ
- レガートユニ
- ニューデラック
- フロウ
- プログレス(電動)
などです。
これらのレールは、内部にピッチキープテープをオプションで入れることができるので、
- ランナーの間隔があらかじめ等間隔に設定されている
- カーテンフックを掛けるだけで、ヒダ(ウェーブ)がきれいに整列する
という仕組みになっています。
通常の機能レールではフラットカーテンがだらっと広がってしまいがちですが、
ピッチキープテープ対応レールであれば、日常の開け閉めでもウェーブが崩れにくいのが大きなメリットです。

ピッチキープコード対応シーリングレール「シエロシリーズ」
もうひとつが、外付けのピッチキープコードでウェーブをつくる方法です。
対応しているレールは、シーリングレールの「シエロシリーズ」です。
- シエロライン
- シエロクラウド
- シエロミニ
といったシリーズがあり、ランナーが回転する構造になっているため、
フラットカーテンとの相性も良いレールです。
このシエロシリーズには、ランナー同士をつなぎ、等間隔に整列させるための
- ピッチキープコード(外付けタイプ)
をオプションで取り付けることができます。外付けなのでレール設置後に後付けできるところも便利です。
ピッチキープコードを使うことで、
- ランナーのピッチがきれいにそろう
- フラットカーテンでも、美しいウェーブラインをキープできる
ようになり、シンプルな天井付けレール+ウェーブスタイルという、すっきりした納まりを実現できます。
ウェーブスタイルに向いている生地を選ぶ
レールを決めたら、次は生地選びです。
同じレールを使っても、生地の特性によってウェーブの出方は大きく変わります。
ウェーブスタイルに向いているのは、
- ジョーゼットなどの 落ち感のあるやわらかなシアー生地
- 縦方向にストンと落ちる、柔らかめの平織り生地
- 緯糸(横方向)が強すぎず、縦方向の流れがきれいに出る生地
といったタイプです。
逆に、あまりおすすめできないのは、
- 横張りが強く、ハリのある遮光生地
- 厚みとコシが強く、裾が広がりやすい生地
などです。こういった生地は、
- 裾が外側に広がってしまう
- ウェーブの山が四角くゴツゴツしてしまう
といったことが多く、均一でやわらかなウェーブラインが出にくくなります。
「この生地でウェーブスタイルは大丈夫?」と迷うときは、
- 実際に生地をたらしてみて“落ち感”をチェックする
- ショールームでウェーブスタイルの展示生地を参考にする
といった方法で確認すると安心です。

300㎝巾で巾継ぎなしで製作できるのでウェーブスタイルにおすすめ
ウェーブスタイルの注意点
ウェーブスタイルは、フラットカーテンに前後のふくらみをもった波形をつくるスタイルのため、通常のカーテンよりも奥行きのスペースが必要になります。
目安として、シングルでも奥行き10cm以上、ダブルはその約2倍は確保しておきたいところです。
特に、
- 天井付け(シーリングレール)の場合は、
壁からレール位置を少し離して取り付けること - ドレープとレースのダブル仕様にする場合は、シングルの約2倍の奥行きが必要になること
を意識しておくと安心です。
また、あらかじめカーテンボックスが設置されているお住まいでは、
ボックス内の有効奥行きによってはウェーブスタイルが難しい場合もあります。
事前に「レール位置」と「生地のふくらみ」が納まるかどうか、採寸時にしっかり確認しておきましょう。
まとめ|ウェーブスタイルは「レール選び」と「生地選び」がポイント
ウェーブスタイルのカーテンは、
- ピッチキープ機能のついた専用レールを使うこと
- 落ち感のある、ウェーブがきれいに出る生地を選ぶこと
- 奥行きスペースをしっかり確保すること
この3つがそろってはじめて、カタログやSNSで見るようなきれいなウェーブカーテンになります。
「自分の家の窓で再現できるのか知りたい」
「どのレール・どの生地がいいか、一緒に見てほしい」
というときは、どうぞヴェスタショップにご相談ください。
ショールームでは、ウェーブスタイル対応のレールや、実際に吊ったカーテンの展示もご覧いただけます。
図面や窓のお写真をお持ちいただければ、サイズや納まりも確認しながらご提案いたします。





