くまのもの―隈研吾とささやく物質、かたる物質展【エトセトラ】
東京ステーションギャラリーで5月6日まで開催中の隈研吾建築展に行ってきました。建築関係の展覧会は平面図や模型が多く展示されることが多いのですが、今回はとにかくマテリアルが多く展示されていました。展覧会のタイトルでもある「ささやく物質、かたる物質」とあるように、この展覧会では物質である10種類の材料をテーマとして展示しています。
- 1.竹
- 2.木
- 3.紙
- 4.土
- 5.石
- 6.金属
- 7.ガラス
- 8.瓦
- 9.樹脂
- 10.膜・繊維
展覧会に寄せた言葉の冒頭に「建築とは、結局のところ物質である。物質と人間との会話である。」とあります。建築とのファーストコンタクトで物質の存在感や後になって思い出すのは物質のディティールだったりすることがあります。実際の建材となった物質は、時として単純に言葉で想像する物質から変化しています。建材としての工程を経ることがその物質の特徴をさらに顕在化させているような気がしました。マテリアルの展示を見ることは、見た目の物質を建材としての物質に一種消化され、建築となっていることに興味を持ちました。現在進行中の新国立競技場や品川新駅なども展示されています。日本の展覧会では珍しく撮影OKですのでその点でも珍しい展覧会でした。