窓展:窓をめぐるアートと建築の旅

現在開催中の窓展に行ってきました。東京国立近代美術館は毎週金曜・土曜は20時まで夜間開館していますのでおすすめです。
オーダーカーテンを生業としているものとして、窓は常に対峙しなければならない存在。だが、窓って一体なんだろう?

というベーシックな問いに対する答えの一端に触れられるのではないか?という期待を持ちつつ行ってみました。
まず、美術館の外に建築家の藤本壮介が考える新しい概念の窓をもつ空間を体験できる大型模型の作品《窓に住む家/窓のない家》があります。

2006年に設計された《House N》を踏襲しています。大きな白い箱に空いた大きな四角。

しかし、窓にしては大きすぎる開口。箱の中に入ると、大きすぎる開口なので野外の雰囲気を感じてはいるのですが、

壁があることで不思議な安心感もあるハイブリッドな空間になっています。
この窓展では建築における窓はもちろんですが、アートにおけるモチーフとしての窓は、人と社会との関わりを窓を媒介にして表現されているように思います。
窓は建物ありき。建物の壁に空いたところにあるもの。ガラスがあったり、なかったり。

ガラスは開閉できたり、できなかったり。窓は内と外をつなぐ存在。言葉で表現されつくされている感があります。

これまでいろいろな窓を体験しているにもかかわらず、窓の存在を改めて意識するための展覧会でした。

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窓展は2月2日まで。

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夜の窓の家。

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アンリ・マティス《待つ》

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扇風機の風でよろい戸が開閉する作品。 窓が閉まる「バーン」と大きな音が会場内に響いていまいした。

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透明度35%×8枚が角度をつけて並ぶリヒターの《8枚のガラス》

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窓の家のキャプション。昼の様子も見たい。